にじのはしモデル

手術を増やすのではなく、手術が当たり前の地域をつくる

にじのはしスペイクリニックは、不妊去勢手術だけを行うことが目的ではありません。私たちが目指しているのは、不妊去勢手術が当たり前に選択される仕組みをつくることで、猫の過剰繁殖問題を地域自らが解決できる状態にすることです。
これまで各地で活動してきた中で、手術という選択肢が届いた地域では、住民の意識や行動、行政の関わり方に少しずつ変化が生まれてきました。地域は違っても、その変化の過程には共通する流れがあります。

変化は8つのステップで起きる

1. 猫の過剰繁殖問題が発生する

地域に猫が増え、住民が困り始めます。しかし、不妊去勢手術という選択肢は多くの場合まだ存在していません。

2. 手術という選択肢を地域へ届ける

にじのはしスペイクリニックが地域に入ります。スペイクリニック、モバイルスペイクリニック、モバイルスペイなどを通じて、手術という選択肢が物理的に届きます。

3. 手術希望者が現れる

手術という選択肢が地域に届くと、少しずつ手術を選ぶ人が現れます。

4. 地域に変化が生まれる

問題が起きてから対処するのではなく、問題を未然に防ぐための行動が始まります。最初の変化は小さなものです。しかし確実に、地域の空気が変わり始めます。

5. 行政や支援者が動く

変化が見え始めると、行政や地域の支援者が動き始めます。手術助成制度の創設、ふるさと納税の活用、ガバメントクラウドファンディングの実施など、地域全体の仕組みとして猫問題に向き合う動きが生まれます。

6. 地域の仕組みが整う

手術が「誰かの犠牲や特別な行動」ではなく、「地域の中にある選択肢」になっていきます。

7. 地域の中で継続できるようになる

にじのはしスペイクリニックがいなくても、地域が自律的に問題に向き合えるようになります。これが私たちの目指す状態です。

8. 私たちは次の地域へ向かう

地域に仕組みが根付いたとき、私たちは次の地域へ向かいます。こうして一つずつ、手術を選べる地域が広がっていきます。

変化の鍵は「住民の問いが変わること」

この変化の中で、最も象徴的な瞬間があります。それは住民からの問い合わせが変わる瞬間です。
最初、住民から届く問い合わせはほぼ一種類「子猫を引き取ってほしい」です。
しかし手術という選択肢が届き、少しずつ手術文化が地域に根付いていくと、その問いが「次の手術はいつですか?」変わります。
これは単なる言葉の変化ではありません。地域の住民が、問題を解決するための行動を選び始めたという変化です。
猫が増えた後の対処ではなく、増える前の予防へ。この転換こそ、地域が変わった証拠だと私たちは確信しています。

猫がしあわせに、人がおだやかに

猫の過剰繁殖問題は、猫だけの問題ではありません。
猫をめぐるトラブル、地域住民の対立、行政への苦情…これらはすべて、繁殖が止まらないことから生まれています。

手術という選択肢が地域に根付いたとき、猫の数が落ち着くだけでなく、地域の関係性にも変化が生まれます。
だからこそ私たちは、手術を届けるだけでなく、地域そのものが変わるきっかけをつくるために活動しています。

それが、にじのはしスペイクリニックが目指す地域づくりです。