スペイクリニック（Spay Clinic）とは、動物の不妊去勢手術を専門に行うクリニックのことを指します。主な目的は、動物に不妊手術を施し過剰な繁殖を防ぐことで、動物の健康を守ること、そして社会的な問題を軽減することです。
不妊手術は雌雄ともに行われ、雌の場合は卵巣と子宮の摘出（卵巣子宮摘出術）、雄の場合は睾丸の摘出（去勢術）が行われます。これによって動物は繁殖能力を失うため、過度な子孫の産み落としを防ぎ、過密ポピュレーションや動物保護施設（シェルター等）の過剰な動物数を減少させることが期待されます。
獣医療においても専門化が進んでいるアメリカでは、他の動物病院と同様に一般的なクリニックです。
動物の繁殖問題を解決する唯一の方法が不妊手術であるという認識から、アメリカでは営利・非営利ともに数多くのスペイクリニックが活躍しています。
一方、日本でのスペイクリニックの数は全国でも数十院とまだまだ十分ではありません。
都市部では数多くのスペイクリニックが開院するなか、地方部ではあまり見られず、通常の動物病院にすら車で何十分もかけて行かなければならないこともしばしばです。
スペイクリニックは不妊手術を低コストで提供することで、動物の飼い主や管理者に負担をかけずに広く利用されることを目指しています。動物の健康と社会的なバランスを保つために重要な施設の一つなのです。