尾首 陽子 おくび ようこ 【高知分院院長】

主な経歴

○学歴
2000年3月 高知県私立土佐高等学校卒業
2007年3月 酪農学園大学獣医学部獣医学科卒業
 
○職歴
2007年4月~2013年3月 和歌山県橋本市開業病院勤務
2013年4月~2020年3月 北海道札幌市北区開業病院勤務
2015年~2017年 北海道札幌市夜間救急病院非常勤
2020年10月~ つき動物往診所開業
2022年06月~ 高知県宿毛市開業病院非常勤
2022年11月~ にじのはしスペイクリニック高知分院開業

メッセージ

高知分院院長の尾首(おくび)です。大学卒業後は長らく一般動物病院に勤務し、飼い猫の診療に携わって来ました。猫は愛らしく賢く、毎日を一緒に過ごせば家族として生涯にわたり癒しをくれる存在です。動物病院では飼い主さんと深い絆を築き、病気と闘いながら寿命を全うする猫もたくさんいました。
しかしまだまだ猫は「拾った、もらった」という子がほとんど。家庭に入れる猫はほんの一握りです。野外には飼い主のいない猫が本当にたくさんいます。飢え、渇き、寒さ暑さをしのぎながら毎日必死に生き、糞尿や鳴き声を理由に疎まれ、感染症や交通事故、やむを得ない殺処分により命を落としています。

毎年春には子猫の遺棄が見られます。病気や怪我、交通事故、衰弱した猫を保護するケースは後を絶ちません。猫は非常に繁殖力が高く、野外では毎年たくさん生まれてはその多くが命を落としています。こうした行き場のない猫を減らすには不妊手術が欠かせません。

私が高知に戻った時、温暖な気候のおかげか町中でもあちこちで猫を見かけました。そんな風景を当たり前と思っている人が多い一方で、猫たちの現状に心を痛め、片道2時間かけて遠くの病院に不妊手術に連れて行き、困難な状況下でも活動をされている方がいました。
地方で動物病院が少なく、猫の問題に理解が乏しいからこそ、機動力があり実際に活動を現地で見てもらえる手術車と、専門的で大量の手術をこなせるスペイクリニックは大きな力になると確信し「にじのはしスペイクリニック高知分院」として移動式手術室ニコワゴンを導入させていただきました。

過酷な環境で暮らす猫たちを1匹でも減らしたい。またそんな猫たちに寄り添い、力を尽くし、時には心を痛めている人たちの助けになりたい。さらには過剰に増えてしまった猫により嫌な思いをしている人たちにも少しでもご理解いただきたいと思っています。

「ネコがしあわせに、ヒトがおだやかに」

野良猫を見かけたら不妊手術を、という考えが今後の社会の当たり前になるように活動・啓発を続けていきたいと思います。

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